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【2025年秋冬に急増中】マイコプラズマ肺炎の症状・流行・治療法を医師が解説

[2025.11.02]

はじめに

最近、「咳が止まらない」「熱は下がったのに咳だけ続く」という方が増えています。実はその症状、マイコプラズマ肺炎かもしれません。当院にも連日、咳が長引く患者様が来院されており、その中でマイコプラズマ肺炎と診断されるケースが増えています。

2025年11月現在、全国的にもマイコプラズマ肺炎の報告数が増加しています。本記事では、最新の流行状況を踏まえて、症状・検査・治療・予防について呼吸器内科医が解説します。

【2025年11月最新】全国で報告増加中!マイコプラズマ肺炎の流行状況

国立感染症研究所のデータによると、2025年秋以降、マイコプラズマ肺炎の患者報告数は急増しています。特に9月末から10月初旬にかけて増加傾向が見られ、例年より早い流行入りが確認されています。

  2025年11月現在の状況 備考
患者報告数 2025年の最多を更新し高水準で推移 流行周期(3〜7年)の増加期に該当
流行開始時期 例年より早く9月末〜10月初旬から増加 例年は冬にピーク
専門家の見解 「大きな流行の可能性」指摘 早期受診・対策が重要

この状況から、「咳が続く」「微熱が長引く」場合は自己判断せず受診することが大切です。

👉関連診療科ページ:呼吸器内科はこちらから 

マイコプラズマ肺炎とは?風邪やコロナとの違い

マイコプラズマ肺炎は、「マイコプラズマ・ニューモニエ」という微生物によって起こる感染症です。細菌とウイルスの中間的な性質を持ち、一般的な風邪とは異なります。

👉関連疾患ページ:マイコプラズマ肺炎のページはこちら

風邪との違い

風邪はウイルス感染が主で自然に回復することが多いのに対し、マイコプラズマ肺炎は抗菌薬による治療が必要です。発熱や倦怠感が軽くても、咳が長引くのが特徴です。
👉関連ページ:かぜ症候群はこちら

コロナとの違い

新型コロナウイルス感染症では嗅覚・味覚障害や強い倦怠感が見られることがありますが、マイコプラズマ肺炎では乾いた咳が長期間続く傾向があります。

👉関連ブログ:2025年秋の新型コロナ流行予測と最新対策

インフルエンザとの違い

マイコプラズマ肺炎とインフルエンザは、いずれも発熱や咳、倦怠感を伴う呼吸器感染症ですが、原因・症状の経過・治療方法に明確な違いがあります。

 

マイコプラズマ肺炎

インフルエンザ

原因

マイコプラズマ・ニューモニエ(細菌に近い微生物)

インフルエンザウイルス(A・B型)

発熱

微熱〜38℃台、ゆるやかに出ることが多い

急な高熱(39℃以上)が特徴的

長引く乾いた咳が中心(2〜3週間続くことも)

強い咳だが、熱が下がると比較的早く軽快

全身症状

だるさ・倦怠感が長く続く

関節痛・筋肉痛など急激な全身症状

感染経路

飛沫・接触(潜伏期1〜3週間)

飛沫感染(潜伏期1〜3日)

治療

抗菌薬が有効(マクロライド系など)

抗ウイルス薬(タミフル、ゾフルーザなど)

ワクチン

なし

あり(毎年接種推奨)

インフルエンザは急に高熱が出て数日で峠を越えるのに対し、マイコプラズマ肺炎はゆるやかに発症して咳が長く続くのが特徴です。

また、マイコプラズマ肺炎には予防ワクチンがなく、日常的な感染対策が最も重要です。

👉関連ブログ:2025年インフルエンザ流行予測と最新ワクチン情報

咳が続く・熱が下がらない…受診の目安は?

以下のような症状が続く場合は、マイコプラズマ肺炎を疑いましょう:
- 咳が1週間以上続く
- 解熱後も咳だけが残る
- 夜間の咳がひどく眠れない
- 家族や同僚に同様の症状がある

軽症でも「歩く肺炎」と呼ばれるように、気づかないうちに進行することがあります。

👉関連疾患ページ:マイコプラズマ肺炎の詳しい解説ページはこちら
👉関連症状ページ:咳が続くときに考えられる病気のページはこちら

検査と治療法:早期発見・早期対応がポイント

検査方法(以下すべて当院にて検査可能です)

- 鼻やのどのぬぐい液による抗原検査(約15分で判定)
- 血液検査(抗体の有無を確認)
- 胸部レントゲン検査(肺炎像を確認)
👉関連疾患ページ:肺炎の疾患ページはこちら

治療法

抗菌薬(抗生物質)で治療します。
- マクロライド系(クラリス、アジスロマイシンなど)
- テトラサイクリン系(ミノマイシンなど)
- ニューキノロン系(レボフロキサシン、ジェニナック、ラスビックなど)

※最近ではマクロライド耐性菌の増加が報告されており、症状が長引く場合は薬の切り替えが必要です。

ご家庭でできる予防と対策

マイコプラズマ肺炎は飛沫・接触感染で広がるため、以下の対策が有効です。
- マスクの着用(人混みや咳の出るとき)
- 手洗い・うがいを徹底する
- 室内の換気を行う
- 栄養・睡眠をしっかり取る

まとめ:長引く咳は早めの受診を

マイコプラズマ肺炎は軽い風邪と区別がつきにくいものの、放置すると長期化したり、周囲に感染を広げるリスクがあります。
当院では、胸部レントゲン・抗原検査・血液検査などを組み合わせて診断を行い、症状や体質に合わせた治療を行っています。

👉関連疾患ページ:マイコプラズマ肺炎のページはこちら


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