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咳喘息

症状

咳喘息(せきぜんそく)は、その名前のとおり、「せきだけが続く」タイプの喘息です。ゼーゼー、ヒューヒューという音や、息苦しさなどの典型的な喘息の症状はなく、乾いたせき(からせき)が長く続くのが特徴です。

風邪が治ったあとにせきだけ残ってしまったり、夜中から朝方にかけてせき込んだりすることが多く、「かぜが長引いてるだけかな?」と思って放置されやすい病気です。しかし、咳喘息は放っておくと、本格的な気管支喘息に進行してしまうことがあるため、早めの診断と治療が大切です。

よくある症状は以下のようなものです:

  • 数週間から数か月にわたって咳だけが続く
  • 夜間や明け方にせきが悪化しやすい
  • 会話中や運動のあとにせきが出る
  • 冷たい空気やタバコの煙でせき込む
  • 痰はほとんど出ず、乾いたせきが特徴的

咳喘息は、小学生や中学生の子どもから、大人や高齢の方まで、幅広い年齢層にみられる病気です。特にアレルギー体質の人に多く、花粉症やアトピー性皮膚炎を持っている方は要注意です。

咳が2週間以上続いているのに、風邪薬や抗生物質でよくならない場合は、一度「咳喘息」を疑ってみる必要があります。

検査、診断

咳喘息は、せき以外に目立った症状がないため、かぜや後鼻漏(こうびろう)と見分けがつきにくいことがあります。そのため、まずは詳しい問診(もんしん)が大切です。

  • せきはいつからか
  • どんなときに強くなるか(夜間・運動後など)
  • どんな薬を使ってきたか
  • アレルギー体質があるか

これらを丁寧に聞いたうえで、以下の検査を組み合わせて診断していきます。

  • 呼吸機能検査(スパイロメトリー)
     咳喘息では、通常の呼吸機能検査では異常が出ないこともあります。ただし、気管支が少し狭くなっている兆候が見えることもあるため、確認のために行います。
  • 気道可逆性試験
     吸入の薬を使って、呼吸機能が改善するかどうかを見ます。軽度の気道狭窄がある場合、これによって変化が見られることがあります。
  • 呼気一酸化窒素(FeNO)検査
     吐いた息に含まれる一酸化窒素の量を測る検査です。気道に炎症があるとこの値が高くなります。咳喘息の方はこの値がやや高めであることがあり、診断の参考になります。
  • アレルギー検査・血液検査
     アレルギー体質や好酸球の数などを調べて、咳喘息かどうかの判断材料にします。

また、治療薬を試しに使ってみて効果があるかを見る「診断的治療」という方法も使われます。これは、吸入薬などを数週間使ってみて、咳がよくなれば咳喘息と診断する、という考え方です。

治療

咳喘息の治療の目的は、「せきをしずめること」と「本格的な喘息への進行を防ぐこと」の2つです。そのため、早めに治療を始めることがとても大切です。

治療の中心となるのは、吸入ステロイド薬(ICS)です。これは、のどや気管支の炎症をしずめる薬で、口から吸うタイプの薬です。副作用が少なく、直接気管支に作用するため、とても効果的です。

多くの場合、数日〜1週間ほどでせきが楽になってくることが多いですが、すぐに薬をやめるとまた再発してしまうため、医師の指示に従って数週間〜数か月間の継続治療が必要です。

必要に応じて、次のようなお薬も使います:

  • 気管支拡張薬:せきを楽にしたり、息の通りをよくする
  • 抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬:アレルギーの影響をおさえる
  • 去痰薬:痰があるときにはこれを使って出しやすくする

また、生活の中で以下の点にも注意すると、治療効果が高まります。

  • タバコの煙を避ける
  • エアコンのカビやほこりに注意する
  • 空気が乾燥しすぎないよう加湿器を使う
  • 花粉やハウスダストの多い日はマスクを使う

咳喘息は、適切な治療をすれば1〜2か月でよくなることが多い病気です。しかし、くり返すうちに本格的な気管支喘息に進むこともあるため、症状がよくなってもしばらく治療を続けることが重要です。

ご相談ください

せきが続くと、夜眠れなかったり、学校や仕事で集中できなかったりと、生活に大きな影響を与えます。長引くせきでお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。

当院では各種クレジットカード、およびPayPayでの決済が可能です。
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