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咽頭炎(いんとうえん)

症状

咽頭炎(いんとうえん)とは、のどの奥(咽頭=いんとう)という部分に炎症が起きる病気です。のどの痛みや違和感を感じる「のど風邪」として、多くの人が経験するごく一般的な病気です。

咽頭ってどこ?

口の奥からのどぼとけまでの空間を「咽頭(いんとう)」といいます。ここには食べ物や空気が通る道があり、細菌やウイルスが入りやすい場所でもあります。

主な症状
  • のどの痛み(つばを飲むと痛い)
  • のどの腫れ・赤み
  • 声がかすれる
  • 熱っぽさ・微熱
  • 咳(せき)・くしゃみ
  • 飲み込みにくい感じ
  • だるさ、頭痛、体の節々の痛み

風邪の初期症状として咽頭炎が出ることが多く、他の風邪症状(鼻水・せき・発熱)と一緒にあらわれることが多いです。

急性と慢性の違い
  • 急性咽頭炎:数日で良くなる一時的な炎症。風邪やウイルス感染が原因のことが多い。
  • 慢性咽頭炎:のどの違和感が長く続くタイプ。喫煙、過度の声の使用、アレルギー、胃酸の逆流などが関係することも。
原因となる主な病原体
  • ウイルス(90%以上):ライノウイルス、コロナウイルス、アデノウイルス、インフルエンザなど
  • 細菌:溶連菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌 など

※ウイルス性は自然に回復することが多いですが、溶連菌など細菌性の場合は抗生物質が必要です。

検査、診断

咽頭炎の診断では、まず症状の聞き取りと視診(のどを見ること)が基本になります。必要に応じて、感染の原因を調べる検査を行います。

1. 問診と視診

  • いつからどんな症状があるか(のどの痛み、発熱、咳など)
  • 他の症状(鼻水、だるさ、腹痛など)はあるか
  • 周囲に風邪やインフルエンザの人がいるか
  • 何か心当たり(冷たいもの、長時間の会話、たばこなど)があるか

これらを確認し、のどの奥をライトで確認します。赤く腫れていたり、白い膿のようなもの(扁桃に白苔)が見えると、細菌感染の可能性があります。

2. 溶連菌迅速検査

  • のどに綿棒をあてて、溶連菌(ようれんきん)という細菌の有無をすぐに調べる検査
  • 5〜10分ほどで結果がわかります
  • 小児に多く、高熱・のどの激痛・白い膿がある場合に行います
  • 溶連菌が見つかれば、抗生物質が必要です

3. インフルエンザ・コロナウイルスの迅速検査

  • 急な高熱や関節の痛みがある場合、ウイルスの検査を行います
  • 鼻やのどの奥をぬぐって調べる抗原検査やPCR検査があります

4. 血液検査(必要なとき)

  • 高熱が続く、全身症状が強い、肺炎が疑われるなどのときに、白血球数やCRP(炎症の強さ)を調べます

鑑別診断(ほかの病気との区別)

  • 扁桃炎(へんとうえん):扁桃腺に白い膿がつく
  • 咽頭結膜熱(プール熱):目の充血・高熱・のどの痛み
  • インフルエンザ:急激な高熱と全身の痛み
  • COVID-19(コロナ):発熱・咳・のどの痛み・味覚障害など
  • 咽頭がん(まれ):長期間治らない違和感、血痰、声がれなど

治療

咽頭炎の治療は、原因がウイルスか細菌かによって異なります。多くの場合はウイルスが原因のため、自然に治るまで症状をやわらげる「対症療法」が中心です。

ウイルス性咽頭炎の治療(約90%)
  • 抗菌薬(抗生物質)は使いません
  • のどの炎症や痛みをやわらげるために、以下の薬を使います:
    • 解熱鎮痛薬(アセトアミノフェンなど)
    • トローチ・うがい薬・のどスプレー
    • 咳止め・去痰薬(痰を出しやすくする薬)
  • 自宅でのケアがとても大切です:
    • こまめな水分補給(ぬるめのお茶やスープなど)
    • 声を使いすぎない
    • 加湿してのどを守る
    • 栄養のある食事、十分な休養
細菌性咽頭炎(溶連菌など)の治療
  • 抗生物質の内服が必要です(ペニシリン系、マクロライド系など)
  • 指示された期間、しっかり飲み切ることが大切です(途中でやめると再発や合併症のリスク)
  • 溶連菌は、まれに腎炎やリウマチ熱などの合併症を起こすことがあるため、早期発見と治療が重要です。
慢性咽頭炎の治療
  • 声の使いすぎを控える
  • タバコ・お酒を控える
  • 胃酸の逆流が原因の場合は、胃酸を抑える薬(PPIなど)を使う
  • のどの保湿と定期的なうがい
日常生活でできる予防
  • 手洗い・うがいの習慣
  • 乾燥を防ぐ(加湿器の使用)
  • こまめに水分をとる
  • 疲れをためない、睡眠をしっかりとる
  • マスクの着用(特に人混み・咳の出るとき)

ご相談ください

咽頭炎は多くの場合、適切なケアで自然に回復する病気ですが、「のどの痛みが強い」「長引いている」「熱が下がらない」などの場合は、細菌感染や他の病気の可能性もあるため、早めに受診することをおすすめします。

のどの症状が気になるときは、お気軽にご相談ください。

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