メニュー

胆石症とは?症状・原因・治療法と、内科で何ができるかを医師が解説

[2026.05.26]

「食後に右わき腹やみぞおちが痛くなる」「背中に響くような痛みがある」「健診の腹部エコーで胆石を指摘された」——そのような経験はありませんか。

胆石症は、胆嚢や胆管の中に石(結石)が形成される疾患で、日本人の10人に1人が持っているとも言われています。無症状のまま経過する方も多い一方、放置すると急性胆嚢炎・胆管炎・膵炎といった命に関わる合併症を起こすこともあります。

この記事では、胆石症の症状・原因・治療の選択肢から、受診の目安まで、関内サンドウ内科医院の医師がわかりやすく解説します。

胆石症の症状:食後の右わき腹の痛みは典型的なサイン

胆石疝痛:食後に起こる右季肋部やみぞおちの強い痛み

胆石症の最も特徴的な症状は胆石疝痛と呼ばれる発作的な痛みです。

食事(特に脂肪分の多い食事)をとった後30分〜2時間ほどで、右のわき腹(右季肋部)やみぞおちに強い痛みが現れます。痛みは右肩や背中へ放散することもあり、30分〜数時間続いた後に自然に治まるのが典型的な経過です。

ほかに見られる症状には、以下のようなものがあります。

  • 吐き気・嘔吐
  • 発汗・冷や汗
  • 食後の膨満感・胸やけ
  • 黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)

痛みが数時間以上続く・発熱を伴う・黄疸が出ている場合は合併症の可能性があり、早急な受診が必要です。

無症状胆石と有症状胆石:なぜ痛みがない場合があるのか

胆石がある方の約70〜80%は無症状です。健診の腹部エコーで初めて発見されるケースも少なくありません。

無症状の場合、胆石が胆嚢の中でおとなしくしている状態です。しかし、結石が胆嚢の出口や胆管に移動すると、突然の疝痛発作や合併症を引き起こします。これまで痛みがなかったから大丈夫という判断は必ずしも正しくありません。

放置厳禁!命に関わる重大な合併症

胆石症を適切に管理せずに放置すると、以下の重篤な合併症を起こすことがあります。

急性胆嚢炎 胆石が胆嚢の出口に詰まり、細菌感染を伴って炎症が起こります。強い右季肋部痛・発熱・吐き気が主な症状で、入院・手術が必要になります。
急性胆管炎 胆石が胆管に落ちて詰まり、細菌感染を伴う状態です。発熱・黄疸・腹痛のシャルコー三徴が特徴で、敗血症に進展することもある緊急疾患です。
急性膵炎 胆管の結石が膵管の出口を塞ぐことで膵液が逆流し、膵臓が自己消化を起こします。激しいみぞおちの痛みと背部痛を伴い、重症化すると命に関わります。

胆石症の原因とリスクが高まりやすい人の特徴

胆石の種類とそれぞれの主な原因

胆石には主に2種類あり、種類によって原因やリスク因子が異なります。

コレステロール結石 全胆石の約80%を占めます。胆汁中のコレステロールが過剰になったり、胆嚢の収縮機能が低下したりすることで形成されます。肥満や高脂肪食が主な要因です。
ビリルビン結石 赤血球の分解産物であるビリルビンが主成分です。溶血性貧血・肝硬変・胆道感染などが原因となります。

女性・40代・肥満に多い「4F」のリスク因子

胆石症のリスクが高い方の特徴として、欧米では4Fという覚え方があります。日本でも同様の傾向が見られます。

Female(女性) 女性ホルモンはコレステロールの分泌を増やし、胆嚢の収縮機能を低下させます。妊娠中やピル服用中はリスクが高まります。
Forty(40代) 加齢とともに胆嚢の収縮機能が低下し、胆汁が滞留しやすくなります。
Fat(肥満) 体内のコレステロール代謝が乱れ、胆汁中のコレステロール濃度が上昇します。
Fertile(経産婦) 妊娠・出産経験がある女性はホルモンの影響でリスクが高まるとされています。

生活習慣病との深い関わり

胆石症は生活習慣病と深く関連しています。脂肪肝・糖尿病・脂質異常症を持つ方は胆石症のリスクが高く、逆に胆石症がある方はこれらの疾患を合併していることも多いです。

脂肪肝と胆石の関係については当院の脂肪肝ページもあわせてご参照ください。

なお、当院での胆石症の診断・治療基準については、日本消化器病学会の胆石症診療ガイドラインに基づいています。

胆石症の診断方法:腹部超音波検査が第一選択

腹部超音波(エコー)検査による診断

胆石症の診断で最も基本となる検査は腹部超音波検査です。痛みや被曝がなく、胆嚢内の結石を高い精度で検出できます。胆石の大きさ・数・胆嚢壁の状態・胆管の拡張の有無も確認可能です。

ただし、当院では機器の都合などにより、受診当日にすぐ施行できない場合があります。その際は症状の緊急性を判断したうえで、速やかに検査可能な医療機関へご紹介します。右わき腹の強い痛みが続いている場合などは、受診時にその旨をお伝えください。

精密検査による合併症や胆管結石の評価

腹部エコー以外にも、以下の検査で状態をより詳しく評価します。

血液検査 白血球・CRP(炎症反応)、肝機能、胆道系酵素、膵酵素などを確認し、炎症や胆管閉塞の有無を評価します。
腹部CT エコーで確認が難しい総胆管結石や、周囲の炎症などの合併症評価に有用です。
MRCP MRIを用いて胆管・膵管の状態を詳しく描出する検査で、胆管結石の診断において非常に高い精度を発揮します。

胆石症の治療:手術・経過観察・薬物療法の選択肢

腹腔鏡下胆嚢摘出術:現在の標準治療

症状がある胆石症に対する現在の標準治療は腹腔鏡下胆嚢摘出術です。お腹に数か所の小さな穴をあけてカメラと器具を挿入し、胆嚢ごと摘出します。

開腹手術と比べて体への負担が少なく、入院期間は一般的に3〜5日程度です。術後の社会復帰が早いのが特長です。手術後は胆嚢がなくなりますが、通常の日常生活や食事は問題なく送れます。

※胆嚢摘出術は外科的処置のため、当院での施行は行っておりません。手術適応と判断した場合は、速やかに外科専門の医療機関へご紹介します。

経過観察の基準と注意点

無症状の胆石症の場合、ガイドライン上は経過観察が基本です。ただし、以下の条件に当てはまる場合は、無症状であっても手術が推奨されることがあります。

  • 結石が非常に大きい(3cm以上)
  • 胆嚢壁の肥厚やポリープを合併している
  • 磁器化胆嚢(胆嚢壁が石灰化している)

経過観察中も、定期的な腹部エコーや血液検査による継続的なフォローアップが重要です。

薬物療法(胆石溶解療法)が適応になるケース

コレステロール結石で、かつ「結石が小さい」「胆嚢の収縮機能が保たれている」などの条件を満たす場合に限り、ウルソデオキシコール酸による薬物療法が選択されることがあります。

ただし、石が溶ける確率は決して高くなく、再発率も高いため、手術が可能な場合は手術が優先されることがほとんどです。

胆石症を防ぐ・悪化させないための生活習慣

  1. 規則正しい食生活を心がける
    食事を抜くと胆嚢の収縮回数が減り、胆汁が濃縮されて結石ができやすくなります。1日3食を規則正しく摂りましょう。
  2. 脂質の摂りすぎに注意する
    脂肪分の多い食事は胆嚢を強く収縮させ、疝痛発作を誘発します。揚げ物や生クリームなどは控えめにしましょう。
  3. 適切なペースで体重を管理する
    急激なダイエットは、体脂肪の分解によって胆汁中のコレステロールを急増させ、胆石のリスクを高めます。減量は月に1〜2kg程度を目安にしてください。

まとめ:胆石症の疑いがあれば内科での初期評価を

  • 食後の右わき腹やみぞおちの痛みが繰り返す場合は胆石症を疑う
  • 無症状でも定期的な検査が重要であり、合併症の予防が欠かせない
  • 腹部超音波検査が診断の基本。必要に応じて専門医療機関へスムーズに連携
  • 生活習慣の見直しが、胆石の予防や再発防止に直結する

右わき腹の痛みや健診結果でお悩みの方は関内サンドウ内科医院へ

右わき腹の痛み・食後の不快感・健診での指摘など、胆石症が疑われる症状についてご相談ください。問診や血液検査を行い、現在の状態を詳しく評価します。

精密検査や手術が必要と判断した場合は、速やかに適切な医療機関をご紹介しますので、まずはお気軽にご連絡ください。横浜・関内エリアから通いやすい立地で、皆様の健康をサポートいたします。

WEB予約はこちら LINE予約はこちら 電話で予約する(045-263-6868)/ 消化器科の診療案内

当院では各種クレジットカード、およびPayPayでの決済が可能です。
クレジットカード:VISA、Mastercard、JCB、Diners Club、American Express、JACCS、Discover
QRコード:PayPay

クレジットカード
QRコード
▲ ページのトップに戻る

Close

HOME