帯状疱疹ワクチン定期接種、対象です
横浜市では2025年度(令和7年度)から帯状疱疹ワクチンの定期接種が始まり、2026年度(令和8年度)も引き続き実施されています。「聞いたことはあるけれど、自分が対象かどうか分からない」という方も多いのではないでしょうか。今回は対象者の条件、費用、そして呼吸器内科専門医・アレルギー科専門医・総合内科専門医として日々診療にあたる立場から、このワクチンをお勧めしたい理由を解説します。
帯状疱疹ワクチンの定期接種、対象になるのはどんな人か
横浜市の定期接種対象者(2026年度=令和8年度実施分)は次の通りです。
65歳になる方(昭和36年4月2日〜昭和37年4月1日生まれ)、60〜64歳で身体障害者手帳1級(HIVによる免疫機能障害)をお持ちの方です。
加えて、令和7年度から令和11年度までの5年間は経過措置として、70・75・80・85・90・95・100歳になる方も対象に含まれます。「65歳の年度を過ぎてしまった」という方も、この経過措置の対象年齢に該当すれば公費で接種できる可能性があります。実施期間は令和9年3月31日までなので、対象の方は接種のタイミングを逃さないようご注意ください。
65歳になる方は毎年度対象
定期接種は単年度ごとに対象の生年月日が決まる仕組みです。今年度の案内が届いていない場合も、横浜市の予防接種担当窓口や当院にご確認いただければ対象かどうかをお調べできます。
経過措置は70・75・80…歳の節目年齢
経過措置は令和7〜11年度の5年間限定の制度で、5歳刻みの節目の年齢になる方が対象です。ご自身の生まれ年が該当するかは横浜市の案内ページでご確認いただけます。
費用はいくら?ワクチンの種類と自己負担額
帯状疱疹ワクチンには2種類があり、それぞれ効果と費用が異なります。
生ワクチン(乾燥弱毒生水痘ワクチン)は1回接種で、横浜市の公費対象なら自己負担4,000円です。発症予防効果は約50%とされています。
組換え(不活化)ワクチン(シングリックス)は2〜6か月間隔で2回接種、公費対象なら自己負担1回10,000円(2回で計20,000円)です。発症予防効果は90%以上と報告されています。
非課税世帯・生活保護受給者の方は自己負担が全額免除される制度もあります。
なお当院では、定期接種の対象年齢に該当しない方向けの自費接種も承っています(生ワクチン8,800円、シングリックス22,000円/回)。「対象年齢まで数年ある」という方もご相談ください。
なぜ50代以降に帯状疱疹ワクチンが重要なのか——呼吸器内科医としての視点
呼吸器内科専門医・アレルギー科専門医・総合内科専門医として、日々多くの患者さんを診療する中で感じる帯状疱疹のリスクについてお伝えします。
呼吸器内科専門医として考える帯状疱疹後神経痛・合併症のリスク
帯状疱疹は水痘(水ぼうそう)ウイルスが体内に潜伏し、加齢や疲労、ストレスなどで免疫力が低下した際に再活性化して起こります。皮疹が治った後も「帯状疱疹後神経痛」と呼ばれる痛みが数ヶ月から数年続くことがあり、特に50歳以降は神経痛が残りやすいとされています。呼吸器やアレルギーの基礎疾患があり吸入ステロイドや免疫を抑える薬を使用している方は、免疫状態への影響から帯状疱疹のリスクがさらに高まる可能性があるため、日頃から注意を促しています。
季節の変わり目・過労で免疫力が落ちるタイミングに発症しやすい理由
気温差が大きくなるこれからの時期は、自律神経の乱れや睡眠不足から免疫力が低下しやすいタイミングです。「最近疲れが取れない」「不規則な生活が続いている」という方こそ、帯状疱疹の予防を意識していただきたいと思います。
生ワクチンと組換えワクチン、どちらを選ぶべきか
予防効果・持続期間の違い
生ワクチンは1回接種で済み費用も抑えられますが、発症予防効果は約50%です。一方、組換えワクチン(シングリックス)は2回接種が必要で費用も高くなりますが、発症予防効果は90%以上と高く報告されています。「できるだけ確実に予防したい」方には組換えワクチンを、「まずは公費の範囲で」という方には生ワクチンをご案内することが多いです。
免疫抑制状態の方(基礎疾患のある方)の注意点
生ワクチンは弱毒化した生きたウイルスを用いるため、免疫抑制剤やステロイドを高用量で使用している方、悪性腫瘍治療中の方などは接種できない場合があります。組換えワクチンは不活化ワクチンのため、こうした方でも接種を検討しやすいという特徴があります。ご自身の状況に応じてどちらが適しているか、受診時にご相談ください。
接種を受けるには——当院での申込み方法と実施期間
実施期間は令和9年3月31日まで——先延ばしにするとどうなるか
横浜市の帯状疱疹ワクチン定期接種の実施期間は令和9年3月31日までです。対象年度を過ぎてしまうと公費の対象外となり、自費での接種(生ワクチン8,800円、シングリックス22,000円/回)に切り替わります。対象の方は期間内の接種をお勧めします。
予約方法
当院ではWEB予約、LINE予約、お電話での予約に対応しています。予防接種は予約制で、受診のうえワクチンの説明と接種を行います。インフルエンザなど他の予防接種の内容とあわせて、当院の予防接種ページもご覧ください。
まとめ
- 横浜市の帯状疱疹ワクチン定期接種は、65歳になる方および経過措置対象の70〜100歳(5歳刻み)の方が対象
- 実施期間は令和9年3月31日まで
- 生ワクチン(自己負担4,000円、発症予防効果約50%)と組換えワクチン(自己負担1回10,000円×2回、発症予防効果90%以上)の2種類
- 対象年齢外の方も自費接種が可能(生ワクチン8,800円、シングリックス22,000円/回)
気になる方は、お気軽にご相談ください。
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