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「熱中症はまだ早い」が一番危ない——5月に発症リスクが高い理由と正しい予防法

[2026.05.15]

「もう少し暑くなってから気をつければいい」「まだ5月だから熱中症は関係ない」——そう思っている方ほど、注意が必要です。

実は、熱中症による死亡・救急搬送は真夏より5〜6月に集中することがあります。体がまだ暑さに慣れていないこの時期こそ、最もリスクが高いのです。

この記事では、熱中症の基本知識から、5月に特に危ない理由、今日からできる予防法まで、関内サンドウ内科医院の医師が詳しく解説します。

熱中症の症状と重症度の分類

熱中症は重症度によってⅠ度からⅢ度に分類されます。それぞれの症状と対応の目安を正確に把握しておくことが、迅速な判断につながります。

重症度別に見る症状と対応

Ⅰ度(軽症) 立ちくらみ・めまい・筋肉のこむら返り(熱けいれん)・大量の発汗が主な症状です。意識はしっかりしており、涼しい場所での安静と水分補給で回復することが多い段階です。
Ⅱ度(中等症) 頭痛・吐き気・嘔吐・全身の倦怠感・集中力の低下が見られます。自力での水分補給が困難になるケースもあり、医療機関への受診が必要な段階です。
Ⅲ度(重症) 意識障害(呼びかけへの反応が鈍い・意識がない)・高体温(体温40℃以上)・けいれん・まっすぐ歩けないなどの症状が現れます。生命に関わる危険な状態であり、ただちに救急車を呼ぶ必要があります。

紛らわしい呼び名の整理

「日射病」は直射日光にあたることで発症する熱中症の一形態で、現在は熱中症という言葉に統一されています。「熱疲労」はⅡ度相当の状態を指します。いずれも同じ熱中症のスペクトラムに含まれますので、呼び名にとらわれず症状の重さで判断することが重要です。

緊急性の高いサイン:すぐに救急車を

以下のいずれかに当てはまる場合は、躊躇せずすぐに119番へ連絡してください。

  • 呼びかけても反応が鈍い・意識がない
  • 体がガクガクとけいれんしている
  • 体が異常に熱い(高体温)
  • 自力で水が飲めない
  • 症状が急激に悪化している

「大げさかな」と思っても、これらのサインが出ている場合は迷わず救急要請が正解です。

なぜ5月・6月が熱中症リスクのピークなのか

暑熱順化の重要性

人間の体は、暑い環境に繰り返しさらされることで、汗をかきやすくなり、体温調節機能が高まります。この適応を暑熱順化(しょねつじゅんか)といい、完成するまでに通常2〜3週間かかります。

裏を返せば、暑熱順化が完成していない段階では、少し動いただけでも体温調節が追いつかず、熱中症を発症しやすい状態にあります。

統計が示す5月・6月の危険性

消防庁の熱中症搬送データを見ると、7〜8月が年間を通じて最多ではあるものの、5月後半から6月にかけて搬送件数が急増するパターンが毎年繰り返されています。

特に気温が突然25℃・30℃近くまで上昇した日の翌日以降に、搬送数が跳ね上がる傾向があります。体が追いついていないまま急に暑くなることが、5月・6月の熱中症が危険な本質的な理由です。

大型連休後から梅雨入り前の注意点

ゴールデンウィークは気温が高く、外出などで体を動かす機会が増えます。しかし暑熱順化はまだ始まったばかり。無理をして疲労が蓄積したところに、5月後半の気温上昇が重なるタイミングが特に注意が必要です。

最新の気温・暑さ指数(WBGT)は環境省の公式サイトなどでリアルタイムに確認できます。外出前に確認する習慣をつけることをおすすめします。

熱中症になりやすい対象者と環境

特に注意が必要な人

高齢者 加齢とともに体温調節機能・口渇感・発汗機能が低下します。自分では「暑い」と感じにくいため、周囲の配慮が必要です。
子ども 体重に対する体表面積の割合が大きく、外気温の影響を受けやすいのが特徴です。地面に近いため、照り返しの熱も浴びやすくなります。
基礎疾患がある方 心疾患・糖尿病・高血圧・腎疾患などがある方は、体温調節や水分調節が健康な方より難しくなるため要注意です。
その他の要因 睡眠不足・前日の飲酒・体調不良・肥満・利尿作用のある薬の服用なども、リスクを高める因子です。

室内や車内での発症リスク

熱中症は炎天下での屋外活動中だけでなく、以下の場所でも起こります。

  • 換気が不十分な室内・エアコンのない部屋
  • 停車中・走行中の車内(特に子どもを乗せたままの放置は厳禁)
  • 満員電車・混雑したイベント会場
  • 浴室(入浴中や浴室清掃中)

特に高齢者の場合、自宅の部屋で倒れているのを発見されるケースが多く報告されています。家の中だから大丈夫という思い込みが油断につながります。

横浜・関内エリアのヒートアイランド現象

横浜・関内周辺はコンクリートや舗装道路が多い都市部であり、ヒートアイランド現象の影響で郊外より気温が高くなることがあります。「海風が吹くから涼しいはず」と過信せず、実際の気温を意識することが大切です。

熱中症の応急処置:3つのステップ

熱中症の疑いがある場合、その場で速やかに以下の対応を行ってください。

  1. 涼しい場所へ移動する
    日陰やエアコンの効いた室内、駅構内など、とにかく涼しい場所へ移動させます。自力で動けない場合は、周囲に助けを求めましょう。
  2. 衣服をゆるめ、体を冷やす
    ネクタイやベルトをゆるめ、体表面の熱を逃がします。首、脇の下、足の付け根(鼠径部)に冷たいペットボトルなどをあてると効率的です。
  3. 水分・塩分を補給する
    自力で飲める状態であれば、経口補水液やスポーツドリンクをゆっくりと飲ませます。意識が不明瞭な場合は誤嚥の危険があるため、無理に飲ませてはいけません。

効果的な水分の摂り方

  • 冷たすぎるものは胃腸を刺激するため、常温〜やや冷たい程度が望ましいです。
  • 一気飲みは避け、少量ずつこまめに飲みましょう。
  • 経口補水液は塩分・糖質のバランスが優れており、水分の吸収を早めます。
  • 純粋な水だけでは電解質が不足し、低ナトリウム血症になるリスクがあるため注意が必要です。

5月から始める正しい熱中症予防法

計画的な水分補給

のどが渇いたと感じた時点ですでに脱水が始まっています。渇きを感じる前に飲むことが基本です。

1日の目安量 通常の生活で約1.5〜2リットル。運動時はさらに多く必要です。
飲むタイミング 起床直後・外出前・運動前後・入浴前後・就寝前。
適した飲み物 日常は水や麦茶。大量発汗時はスポーツドリンクなど。

暑さに強い体づくり

暑熱順化を効率よく進めるには、毎日30分程度、軽く汗をかく有酸素運動を続けることが効果的です。ウォーキングや自転車などが適しています。

横浜・関内周辺であれば、早朝の山下公園周辺のウォーキングなどが、気温が穏やかでおすすめです。無理のない範囲で、毎日継続することを心がけましょう。

環境調整と衣服の工夫

外出時は白や薄い色の通気性が良い服を選び、帽子や日傘を積極的に活用しましょう。また、室内ではエアコンを適切に利用してください。特に高齢者の場合、節電を意識しすぎるあまり使用を控えてしまうことがありますが、節電より命を優先する判断が不可欠です。

まとめ:早めの対策で健康を守りましょう

  • 熱中症は暑さに慣れていない5〜6月が特に危険。
  • 症状の重さを把握し、中等症以上は速やかに医療機関へ。
  • 予防の基本は、こまめな水分補給と暑熱順化。
  • 横浜・関内エリアはヒートアイランドの影響にも注意。

熱中症が心配なときは関内サンドウ内科医院へ

「なんとなくだるい」「頭が痛い」といった症状が熱中症によるものかどうか、内科で詳しく診断することが可能です。症状の程度を診察し、必要に応じて専門医療機関への紹介も行っています。

「受診すべきか判断できない」という場合も、まずはお気軽にご相談ください。ただし、意識障害や高体温など重篤な症状がある場合は、当院を受診する前に直ちに119番で救急車を呼んでください。

横浜・関内エリアから通いやすい立地です。

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