非結核性抗酸菌症(ひけっかくせいこうさんきんしょう)
横浜・関内で非結核性抗酸菌症(NTM症)の治療なら|呼吸器専門医が診療します
長引く咳や痰、原因のはっきりしない体重減少や微熱――それは肺の「非結核性抗酸菌症(NTM症)」のサインかもしれません。国内の患者数は年々増加傾向にあるとされ、近年は関心が高まっている身近な肺の感染症です。当院では日本呼吸器学会呼吸器専門医が、結核など他の病気との慎重な鑑別を含めたスクリーニング・診断を行い、治療開始が必要な場合は安心して長期治療に取り組める大きな病院へ責任を持ってご紹介します。
JR関内駅南口から徒歩2分。ゆっくり進行する病気だからこそ、早めの検査と、無理なく通い続けられる医療機関選びが治療の鍵になります。
非結核性抗酸菌症(NTM症)とは?こんな症状はありませんか?
非結核性抗酸菌症(NTM症)とは、「非結核性抗酸菌(NTM=Nontuberculous Mycobacteria)」という菌によって起こる肺の感染症です。名前のとおり、結核の原因菌(結核菌)とは違う種類の抗酸菌が原因となります。この菌は自然界の水や土の中、浴室のシャワーヘッドなど身の回りに広く存在しており、誰でも吸い込む可能性がありますが、実際に病気になるのは一部の方だけです。
発症しやすいと言われる方
- 高齢の女性
- やせ型で、胸の形が細長い方(特に中年以降の女性)
- 過去に結核や気管支拡張症など、肺の病気を患ったことがある方
- COPD(慢性閉塞性肺疾患)や間質性肺炎など、慢性の呼吸器疾患をお持ちの方
症状はゆっくりと進行するため、風邪や喘息と間違われやすく、「なんとなく調子が悪い」と感じながら見過ごされてしまうことも少なくありません。次のような症状に心当たりはありませんか?
- 咳が長引いている(乾いた咳、または痰のからんだ咳)
- 痰(たん)の量が増えてきた
- 体重が減ってきた
- 疲れやすい、微熱が続く
- 痰に血が混じることがある
- 以前に結核や気管支拡張症と言われたことがある
受診タイミングの目安
| 早めに受診 | 咳や痰が数か月以上続いている/体重減少や微熱が続いている/血痰が出たことがある |
|---|---|
| 一度ご相談を | 風邪や喘息の治療を続けても咳・痰がすっきりしない/過去に結核や気管支拡張症と言われたことがある/健診の胸部レントゲンで影を指摘された |
非結核性抗酸菌症の検査・診断
非結核性抗酸菌症の診断には、複数の検査を組み合わせた慎重な判断が必要です。この菌は健康な方の痰の中に「たまたま存在しているだけ」の場合もあり、検出されただけでは病気とは診断できません。日本呼吸器学会のガイドラインでは、①症状・画像所見で本症が疑われること、②痰などから抗酸菌が繰り返し検出されること、③結核や肺がんなど他の病気が否定されていることの3条件を満たして診断するとされています。
| 胸部レントゲン検査 | 肺に小さな影や気管支の拡張、空洞などがないかを確認します。当院では当日院内で撮影・結果確認が可能です。 |
|---|---|
| 胸部CT検査 | レントゲンより詳細に病変の広がりを確認できる検査です。CT検査が必要と判断した場合は、連携している医療機関へ速やかにご紹介し、結果を踏まえて診断を進めます。 |
| 喀痰抗酸菌検査 (培養・塗抹) |
痰の中に抗酸菌がいるかを調べます。培養では数週間かけて菌を育てて種類を特定します(原因菌はMAC菌が最も多いです)。診断には、同じ菌が2回以上検出されることが目安になります。 |
| PCR検査 | 菌の遺伝子を調べ、比較的短期間で菌の種類を特定できる検査です。 |
| 血液検査 | 炎症の程度や栄養状態を確認し、治療計画に役立てます。 |
| 気管支鏡検査 | 痰だけでは診断が確定しない場合に、内視鏡を使って肺の奥から検体を採取することがあります。必要な場合は連携医療機関にご紹介します。 |
菌が1回検出されただけでは「一時的な存在」の可能性もあるため、複数回の検査結果を踏まえて慎重に診断します。
非結核性抗酸菌症の治療
非結核性抗酸菌症は、診断がついてもすぐに全員が治療を始めるわけではありません。症状や肺の状態、菌の種類を総合的に判断し、治療を始めるか経過観察とするかを慎重に決めます。
| 治療を検討するタイミング | 咳・痰・体重減少などの症状が続いている/CTで病変が広がっている/痰から菌が繰り返し検出される/血痰が出る、全身状態が悪化している |
|---|---|
| 経過観察でよい場合 | 症状が軽く、病変も小さい場合は、定期的に検査を行いながら経過を見る「経過観察(watchful waiting)」を選ぶこともあります。 |
治療開始は、設備の整った大きな病院と連携します
非結核性抗酸菌症の治療は3〜4種類の抗菌薬を組み合わせ、原則として1年半〜2年近くという長い期間続ける必要があります。治療期間が長いからこそ、治療を開始する前の検査がとても重要です。特に、どの薬が効きやすいかを確認する薬剤感受性検査(耐性菌の有無を確認する検査)を含めた精密な検査は、当院での診断を踏まえたうえで、入院設備や検査体制の整った大きな病院で行っていただくのが安心です。
そのため当院では、スクリーニング検査から診断までを担当し、治療開始が必要と判断した場合は、責任を持って専門的に治療できる病院をご紹介しています。治療中も、定期的な血液検査による副作用の確認や、耐性菌が出ていないかなどのきめ細かいデータのフォローアップが欠かせないため、まずは紹介先の病院でしっかりと治療の土台を作っていただきます。治療が安定してきた段階で、再び当院に戻っていただき、日常の外来通院として経過を診ていくことも可能です。
手術療法(限られたケース)
空洞が限られた範囲にとどまり、薬物治療だけでは菌が消えにくい場合など、ごく一部のケースでは肺の一部を切除する手術が検討されます。手術についても、対応可能な連携医療機関へご紹介します。
悪化させない生活の工夫
- 栄養をしっかりとる(体力と免疫を保つ)
- 禁煙する(タバコは病気を悪化させます)
- 風邪など感染症にかからないよう手洗い・うがいを心がける
- シャワーヘッドや加湿器など水回りは清潔に保つ
診療の流れ(初めての方へ)
「病院で何をされるのか分からない」という不安がないよう、初診時の流れをご紹介します。
当院のNTM症診療の特徴
よくあるご質問(FAQ)
- 痰から菌が1回出ただけで病気と診断されますか?
- いいえ。この菌は健康な方の痰にも一時的に存在することがあるため、1回の検出だけでは診断できません。同じ菌が2回以上検出されることや、画像所見、他の病気の除外もあわせて総合的に診断します。
- 家族にうつることはありますか?
- 非結核性抗酸菌は自然界(水や土など)に存在する菌で、結核と異なり人から人へうつることは基本的にないと考えられています。ご家族が同じ環境で生活していても、通常の感染対策以上に特別な隔離は必要ありません。
- 結核と同じように入院・隔離が必要ですか?
- 結核とは原因菌が異なり、人から人への感染性がほとんどないため、結核のような入院隔離は基本的に必要ありません。通院での検査・治療が中心となります。
- 診断されたら必ず治療しないといけませんか?
- 必ずしもそうとは限りません。症状が軽く、CTでの病変も小さい場合は、定期的に検査をしながら経過を見る「経過観察」を選ぶこともあります。症状の変化や検査結果を見ながら、治療開始のタイミングを一緒に判断していきます。
- 治療も当院で受けられますか?
- 当院ではスクリーニング検査から診断までを担当しています。治療開始が必要と判断した場合は、薬剤感受性検査(耐性菌の有無を確認する検査)など治療開始前の精密な検査や、治療開始後の細かいデータフォローが必要になるため、設備の整った連携病院をご紹介しています。治療が安定してきた段階で、再び当院に戻って経過を診ていくことも可能です。
- 治療期間はどれくらいかかりますか?
- 複数の抗菌薬を、原則として1年半〜2年近く継続します。治療期間が長いからこそ、開始前の薬剤感受性検査などの精査や、治療中の定期的な血液検査・耐性菌の確認が重要です。菌が非常にしつこいため、途中で自己判断により中断すると再発や薬剤耐性菌の原因になります。
- 子どもも診てもらえますか?
- 申し訳ありません。当院の診療対象は15歳以上の方となります。15歳未満のお子さまは小児科の受診をお願いいたします。
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長引く咳や痰、体重減少を「年のせい」にしないでください
非結核性抗酸菌症はゆっくり進行する慢性の病気ですが、きちんと診断・治療すればコントロール可能な病気です。咳や痰が長引いている、体重が減ってきたといった症状がある方は、我慢せず早めに呼吸器専門医にご相談ください。
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