新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
症状
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、「SARS-CoV-2(サーズ・コロナウイルス・ツー)」というウイルスによって引き起こされる感染症です。最初に世界的な流行が始まったのは2019年末で、以降、世界中で多くの人が感染しました。
主な症状(オミクロン株以降によく見られるもの)
- 発熱(37.5℃以上)
- 咳、のどの痛み
- 鼻水、鼻づまり
- 倦怠感(だるさ)
- 頭痛、筋肉痛
- 嗅覚や味覚の異常(においや味がわからない)
- 関節痛、寒気、下痢
多くの人では、軽い風邪のような症状で終わりますが、高齢者や持病のある人では肺炎や重症化するリスクがあります。
感染から発症まで
- ウイルスに感染してから症状が出るまでの期間(潜伏期間)は1〜5日程度
- 発症前から他の人にうつすことがあります
無症状のこともある
感染してもまったく症状が出ない(無症状感染)こともありますが、この場合でも他人にうつす可能性があるため、注意が必要です。
重症化しやすい人
- 高齢者(特に65歳以上)
- 糖尿病、心臓病、腎臓病、がん、肥満などの持病がある人
- 妊娠中の方
- 喫煙歴のある人
これらの方は、肺炎、呼吸困難、血栓症、心筋炎などの重い症状に進行することがあります。
後遺症(いわゆる“コロナ後遺症”)
回復後も数週間から数か月、以下のような症状が続くことがあります:
- 疲れやすさ、集中力の低下(ブレインフォグ)
- 嗅覚・味覚の異常
- 咳、息切れ
- 不眠、気分の落ち込み
個人差が大きく、軽症だった人でも後遺症が残る場合があるため、注意が必要です。
検査、診断
新型コロナウイルス感染症の診断は、症状や接触歴の確認と、ウイルスを見つけるための検査によって行われます。
1. 問診・診察
- いつからどのような症状が出ているか(熱、咳、のどの痛みなど)
- 家族や職場などに感染者がいないか
- 最近、外出先で密接な接触がなかったか
これらを確認した上で、検査を実施するかどうかを判断します。
2. 検査方法
【1】抗原検査(迅速検査)
- 鼻やのどの粘膜をぬぐって調べます
- 約15〜30分で結果が出ます
- 感染から2〜3日目の発症直後に最も精度が高い
- ただし、ウイルス量が少ないと「陰性」と出ることがあります
【2】PCR検査※当院では実施しておりません。
- 鼻やのどの検体からウイルスの遺伝子を検出
- 精度が高く、発症前や無症状でも検出可能
- 結果が出るまでに数時間〜1日かかる
- 病院や行政の検査センターで行われます
【3】抗体検査
- 血液を使って過去に感染したかどうかを調べます
- 現在の感染を診断する目的では使いません
検査の受け方
- 発熱外来や検査対応の医療機関で受ける必要があります
- 自己検査キット(OTCの抗原検査)も市販されていますが、陰性でも完全には安心できません
検査を受ける目安
- 発熱、咳、のどの痛み、倦怠感などの症状がある
- 家族や職場で感染者が出た
- 学校や保育園、介護施設などでクラスターが発生した
症状が軽くても、流行時期には検査を受けておくと安心です。
治療
新型コロナウイルス感染症の治療は、症状の程度によって対応が異なります。多くの方は軽症で、自宅療養(自宅での安静)だけで回復します。重症化の恐れがある方には抗ウイルス薬や入院管理が必要になることがあります。
新型コロナウイルス感染症の主な治療薬一覧
| 薬剤名 | 特徴 |
|---|---|
| ゾコーバ(エンシトレルビル) | 日本製の新薬。軽症~中等症に使用。12歳以上に適応。発症から72時間以内に服用開始。飲みやすく、薬価も引き下げ。 |
| ラゲブリオ(モルヌピラビル) | 飲み薬。軽症~中等症に使用。発症から5日以内に服用開始が必要。妊婦には禁忌。 |
| パキロビッド(ニルマトレルビル/リトナビル) | 飲み薬。重症化リスクのある人に使用。多くの薬と飲み合わせに注意が必要(CYP3A阻害)。 |
| レムデシビル | 点滴薬。中等症~重症例に使用。入院患者対象。早期に使用すると有効性が高い。 |
| ステロイド(デキサメタゾンなど) | 重症例に使用。肺の炎症を抑える。酸素投与が必要な状態から使用される。 |
軽症〜中等症(多くの人はこちら)
- 高熱、のどの痛み、せき、だるさなどに対して
- 解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン)
- 咳止め、のど薬
- 水分補給、栄養摂取、十分な睡眠
- 自宅で安静に過ごす(発症から5〜7日がピーク)
中等症以上(高齢者や持病がある人など)
- 呼吸苦、酸素が低い、肺炎がある場合は入院
重症例(酸素投与や集中治療が必要)
- ICU(集中治療室)で管理されることもあります
- 人工呼吸器や酸素療法が必要になることがあります
自宅療養時の注意
- 発症後5日間は外出を控える(症状がある場合は解熱後24時間も含める)
- 他の人と接触しないようにする(家でも部屋を分ける・換気・マスク)
- 症状が悪化したらすぐに医療機関に連絡
予防が何より大切!
- ワクチン接種(年1回の接種が推奨)
- マスクの着用(混雑した屋内では推奨)
- 手洗い・うがい・換気
- 密閉・密集・密接(3密)の回避
ご相談ください
新型コロナウイルス感染症は、今では多くの人が経験する身近な感染症となっていますが、重症化や後遺症のリスクもあるため、適切な対応が必要です。
「風邪かと思ったが、なかなか治らない」「家族が感染して不安」「職場や学校でどう対応すればいいか」など、不安や疑問がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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