季節性インフルエンザ感染症
症状
季節性インフルエンザ感染症とは、毎年冬から春にかけて流行するウイルスによる呼吸器の感染症です。通常の風邪よりも症状が強く、突然の高熱と全身症状が出るのが特徴です。
インフルエンザのウイルス
- 主なタイプはA型、B型、C型
- 毎年、その年に流行するウイルスの型が少しずつ変わるため、毎年ワクチンを受けることがすすめられます
- A型は流行の規模が大きく、B型は子どもを中心に流行しやすい傾向があります
主な症状(風邪との違い)
| インフルエンザの症状 | 一般的な風邪 |
|---|---|
| 突然の高熱(38〜40℃) | 徐々に微熱〜38℃前後 |
| 強いだるさ、寒気 | 軽いだるさ |
| 頭痛、筋肉痛、関節痛 | まれ |
| 咳・のどの痛み・鼻水 | 軽度〜中等度 |
| 食欲低下 | しばしばあり |
合併症に注意が必要な方
- 高齢者(65歳以上)
- 基礎疾患のある方(糖尿病、心疾患、喘息、腎臓病など)
- 妊婦
- 乳幼児(特に6か月未満)
これらの方では、肺炎や脳炎、心筋炎などの重症化が起こる可能性があるため、早めの受診と予防が大切です。
流行時期
日本では通常、12月〜3月ごろにかけて流行します。学校や職場、施設などで集団感染が起こりやすく、1人の感染から一気に広がることもあります。
検査、診断
インフルエンザの診断は、症状の特徴を聞いたうえで、迅速検査キットを使って診断します。発熱後すぐのタイミングでは、検査でウイルスが検出されにくいこともあるため、検査のタイミングが重要です。
1. 問診と診察
医師は以下のような点を確認します:
- 突然の高熱が出たか?
- 周囲にインフルエンザが流行しているか?
- 関節痛、筋肉痛などの強い全身症状があるか?
これにより、「インフルエンザらしさ」があるかを判断します。
2. インフルエンザ迅速検査(抗原検査)
- 鼻の奥やのどを綿棒でぬぐって、インフルエンザウイルスの抗原を検出
- 約15分で結果がわかる簡便な検査です
- 発熱してから12時間以上経過してからが陽性になりやすいため、早すぎると「陰性でもインフルエンザの可能性あり」と判断されることがあります
3. 他の検査(必要に応じて)
- 血液検査・胸部レントゲン:高齢者や持病がある人で肺炎が疑われる場合
- インフルエンザPCR検査:高精度だが保険診療ではあまり使用されません
陰性でもインフルエンザのことがある
検査結果が陰性でも、症状や流行状況から医師がインフルエンザと診断することがあります。その場合は検査結果に関係なく、治療が開始されることもあります。
治療
抗インフルエンザ薬
以下の薬があり、年齢や体調、使いやすさによって選ばれます:
| 薬の名前 | 服用方法 | 特徴 |
|---|---|---|
| タミフル | 1日2回×5日間(内服) | 小児・高齢者にも使用実績が多い |
| リレンザ | 吸入薬(1日2回×5日間) | のどに効きやすいが、吸入操作が必要 |
| イナビル | 吸入薬(1回のみ) | 吸入が1回で済む |
| ゾフルーザ | 内服薬(1回のみ) | 服用が1回だけ。耐性ウイルスの報告あり |
※重症の場合は点滴薬(ペラミビル)を使うこともあります。
対症療法
- 解熱鎮痛薬(アセトアミノフェンなど)
- 咳止め、去痰薬
- 水分補給と栄養補給
※子どもにはアスピリン系(バファリンなど)の解熱剤は使用しないよう注意が必要です(ライ症候群の危険)。
自宅での過ごし方
- しっかり休養をとる
- こまめに水分をとる
- 部屋の加湿・換気を行う
- マスクを着けて周囲にうつさない工夫を
登校・出勤の目安
- 発症後5日経過かつ、解熱後2日(子どもは3日)以上経過していること
- ※学校保健安全法により、学校や園への復帰にはこれらの条件が必要です
予防がとても大切!
- 毎年のインフルエンザワクチン
- 特に高齢者・妊婦・基礎疾患のある方・医療従事者は推奨
- 手洗い・うがい・マスク着用
- 人混みを避ける・十分な睡眠と栄養
ご相談ください
季節性インフルエンザは適切な診断と治療で早く良くなる病気ですが、油断すると重症化したり、周囲にうつしたりすることがあります。流行時期に「急な高熱」「強いだるさ」「咳や頭痛がひどい」などの症状が出たら、できるだけ早く受診することをおすすめします。
また、「ワクチンを打つべきか迷っている」「家族が発症したが、自分はどうしたらよいか」などのご相談もお気軽にお寄せください。
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