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健康診断で異常を指摘された方へ

健康診断で「要精密検査」「要治療」の結果が出ても、どこに行けばよいかわからず放置してしまう方が少なくありません。当院では、健診結果をお持ちいただければ、内科・糖尿病内科の専門医が結果を丁寧に説明し、必要な検査・治療につなげます。自覚症状がなくても、異常値を放置すると心筋梗塞・脳卒中・腎不全などの重篤な疾患につながる可能性があります。早めのご受診をお勧めします。

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健診結果の判定区分と「要精密検査」への対応

A〜E判定の意味と対応方針

健康診断の結果は通常A〜Eの5段階で判定されます。判定ごとの意味と推奨される対応を以下に示します。

A 異常なし 基準値内。引き続き年1回の定期受診を。
B 軽度異常 日常生活に支障なし。生活習慣の改善と次回健診で再確認。
C 要経過観察 数値の経過を追う必要あり。3〜6か月以内の受診を推奨。
D 要精密検査 原因の精査が必要。速やかに医療機関を受診してください。
E 要治療 すでに治療が必要な状態。早急に受診し、治療を開始してください。

「要経過観察」と「要精密検査」はどう違う?

「要経過観察(C判定)」は数値が基準をわずかに超えているが緊急性は低い状態です。一方「要精密検査(D判定)」は、異常の原因を確認するための追加検査が必要であることを意味します。どちらも放置せず、受診期限の目安を参考に早めに行動してください。

判定 推奨受診期限の目安 当院でできること
C(要経過観察) 3〜6か月以内 再検査・生活習慣指導
D(要精密検査) 1か月以内 血液検査・画像検査・専門医診察
E(要治療) できるだけ早急に 診断確定・治療開始

健診結果票をお持ちいただければ、当院で過去の結果との比較・原因の精査・治療方針の決定まで一貫して対応します。

健診異常でよくある検査項目と基準値・原因

主な異常項目とその原因・当院での対応をまとめました。ご自身の結果票と照らし合わせてご確認ください。

脂質(コレステロール・中性脂肪)の異常

脂質異常症は自覚症状がないまま動脈硬化を進行させ、心筋梗塞・脳卒中のリスクを高めます。LDL-コレステロールは「悪玉」と呼ばれ、高値が続くと血管壁にプラークが蓄積します[1]

検査項目 基準値 異常時の主な原因
LDLコレステロール 60〜119 mg/dL 高値:脂質異常症、甲状腺機能低下症、ネフローゼ症候群
HDLコレステロール 40 mg/dL以上 低値:動脈硬化リスク上昇(喫煙・運動不足・肥満)
総コレステロール 140〜199 mg/dL 高値:食事・遺伝・甲状腺疾患
中性脂肪(TG) 30〜149 mg/dL 高値:過食・飲酒・糖尿病・甲状腺機能低下症

当院では脂質プロファイルに加えて甲状腺機能・腎機能・血糖値も同時に確認し、二次性脂質異常症を見逃さない診察を行います。

脂質異常症(高コレステロール血症)の詳細はこちら

血圧の異常

高血圧は「サイレントキラー」とも呼ばれ、自覚症状がないまま心臓・血管・腎臓・脳にダメージを与え続けます。日本高血圧学会ガイドラインでは診察室血圧140/90 mmHg以上を高血圧と定義しています[2]

分類 収縮期血圧 拡張期血圧 対応
正常血圧 120 mmHg未満 80 mmHg未満 定期的な経過観察
正常高値 120〜129 mmHg 80 mmHg未満 生活習慣改善・3か月後再測定
高値血圧 130〜139 mmHg 80〜89 mmHg 受診・生活習慣改善・薬物療法検討
Ⅰ度高血圧 140〜159 mmHg 90〜99 mmHg 速やかに受診・治療開始
Ⅱ度以上 160 mmHg以上 100 mmHg以上 早急に受診・薬物療法必須

高血圧症の詳細はこちら

血糖・HbA1cの異常

血糖値の異常は糖尿病への移行リスクを示します。空腹時血糖100 mg/dL以上またはHbA1c 5.6%以上は「境界型(糖尿病予備群)」とされ、放置すると年間約5〜10%が糖尿病に進行します[3]。早期介入により進行を大きく抑制できます。

検査項目 基準値 糖尿病型の目安
空腹時血糖 99 mg/dL以下 126 mg/dL以上(糖尿病型)
HbA1c 5.5%以下 6.5%以上(糖尿病型)
食後2時間血糖 140 mg/dL未満 200 mg/dL以上(糖尿病型)

当院では75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)や持続血糖モニタリング(CGM)など、より詳細な血糖評価も対応しています。

糖尿病の詳細はこちら

肝機能(AST・ALT・γ-GTP)の異常

肝機能異常の最多原因は脂肪肝(非アルコール性脂肪肝:NAFLD)です。肥満・糖尿病・飲酒習慣との関連が強く、放置すると肝硬変・肝臓がんに進行するリスクがあります[4]

検査項目 基準値(目安) 高値の主な原因
AST(GOT) 30 U/L以下 脂肪肝、肝炎、心筋障害(高値時は他臓器も確認)
ALT(GPT) 30 U/L以下 脂肪肝、ウイルス性肝炎、薬剤性肝障害
γ-GTP 50 U/L以下(男性基準) アルコール性肝障害、胆道疾患、脂肪肝

腹部超音波検査(エコー)で脂肪肝の程度を確認できます。当院では院内で迅速に実施可能です。

脂肪肝の詳細はこちら

腎機能(クレアチニン・eGFR)の異常

eGFR(推算糸球体ろ過量)は腎臓がどれだけ老廃物をろ過できるかを示す指標です。60 mL/分/1.73㎡未満が3か月以上続く場合、慢性腎臓病(CKD)と診断されます[5]。CKDは心血管疾患の独立したリスク因子でもあります。

eGFR(mL/分/1.73㎡) CKDステージ 対応
60以上 G1〜G2(正常〜軽度低下) 原因検索・危険因子の管理
45〜59 G3a(軽度〜中等度低下) 3〜6か月ごとの受診・食事指導
30〜44 G3b(中等度〜高度低下) 腎臓専門医への紹介を検討
15〜29 G4(高度低下) 腎代替療法(透析)の準備開始
15未満 G5(腎不全) 透析・腎移植の適応

血液異常(貧血・白血球・血小板)

健診で最も多く指摘される血液異常は貧血です。日本人女性の約10〜20%が鉄欠乏性貧血を有するとされています[6]。一方、白血球数の著しい増減や血小板異常は血液疾患のサインである場合があり、精密検査が必要です。

検査項目 基準値(目安) 異常時の主な原因
ヘモグロビン 男性 13.1〜16.3 g/dL
女性 12.1〜14.5 g/dL
低値:鉄欠乏性貧血・慢性疾患・消化管出血
白血球数 3,100〜8,900 /μL 高値:感染症・炎症・白血病(高度増加時)
低値:ウイルス感染・薬剤・膠原病
血小板数 14.5〜32.9 万/μL 低値:肝硬変・ITP・薬剤
高値:反応性(炎症後)または骨髄増殖性疾患

尿検査(尿蛋白・尿潜血)の異常

尿蛋白陽性は腎臓のろ過機能低下のサインで、糖尿病性腎症・高血圧性腎硬化症・慢性腎炎が主な原因です[5]。尿潜血陽性は泌尿器科的疾患(腎結石・膀胱炎・膀胱がんなど)や腎炎を示す可能性があります。

項目 陽性時の主な原因 優先度
尿蛋白(+以上) 糖尿病性腎症、慢性腎炎、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症 要精密検査
尿潜血(+以上) 腎結石、膀胱炎、腎炎、膀胱がん(無症候性でも精査が必要) 要精密検査
尿糖(+以上) 糖尿病、腎性糖尿 血糖検査を追加

すぐに受診すべき症状チェックリスト

健診結果に関わらず、以下の症状が出た場合は緊急受診が必要です。

以下の症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください
  • 突然の激しい頭痛・めまい・意識障害
  • 手足の麻痺・ろれつが回らない・視野が欠ける
  • 急な息切れ・安静時の動悸
  • 1週間以内に2〜3kg以上の急激な体重増加と足のむくみ
  • 血圧が180/110 mmHgを超えている

上記の症状がある場合は救急(119番)または当院に電話でご連絡ください。「症状はないが健診結果が心配」という方も、まずはご受診ください。

生活習慣病の管理に関する国の情報は厚生労働省「生活習慣病予防のための健康情報サイト」もご参照ください。

健診異常に関するよくあるご質問

「要経過観察」と言われましたが、いつ頃受診すればよいですか?
3か月以内を目安にご受診ください。「来年の健診でまた確認すれば良い」と考えずに、早めに受診して原因を把握しておくことが大切です。
数値が基準より少しだけ高いだけです。受診する必要はありますか?
軽度の異常でも、放置して毎年「少しずつ悪化」するケースは非常に多いです。早い段階で生活習慣改善の指導を受けることで、薬が不要なまま改善できる可能性があります。
昨年の健診結果も持っていきたいのですが、見てもらえますか?
ぜひお持ちください。過去の結果と比較することで、悪化の速度や傾向を把握でき、より適切な診断・治療方針の立案につながります。
血糖値が高めと言われました。糖尿病になりますか?
境界型(予備群)の段階では、食事・運動などの生活習慣改善により糖尿病への進行を大幅に遅らせることが研究で証明されています。早期に受診し対策を始めることが最善です。
尿に異常があると言われましたが、症状はありません。放置しても大丈夫ですか?
腎臓病・膀胱がんなどは無症状で進行することがあります。特に尿蛋白が陽性の場合は腎臓の評価が必要ですので、必ず精密検査を受けてください。
健診を受けた病院と別のクリニックで精密検査を受けてもよいですか?
問題ありません。健診結果票をお持ちいただければ、当院で一から精密検査を行います。かかりつけ医として継続して管理することも可能です。

まとめ

  • 健診異常は「要精密検査」「要治療」の区分に応じて、速やかに医療機関を受診することが大切です。
  • 脂質・血圧・血糖・肝機能・腎機能・血液・尿など、各項目の意味を理解した上で適切に対処しましょう。
  • 自覚症状がなくても、異常値の放置は心筋梗塞・脳卒中・腎不全などの重篤な疾患につながるリスクがあります。
  • 当院では健診結果を持参いただければ、専門医が原因を精査し、必要な検査・治療を一貫してサポートします。
  • 生活習慣改善・栄養指導・薬物療法を組み合わせた、患者さまに合った治療計画を立てます。

健診で異常を指摘された方、結果の見方がわからない方も、お気軽にご相談ください。
健診結果票をお持ちいただければ、当日から精密検査・診察が可能です。

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参考文献

  1. 日本動脈硬化学会.「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」.日本動脈硬化学会,2022.
  2. 日本高血圧学会.「高血圧治療ガイドライン2019」.ライフサイエンス出版,2019.
  3. Knowler WC, et al. "Reduction in the incidence of type 2 diabetes with lifestyle intervention or metformin." N Engl J Med. 2002;346(6):393-403.
  4. 日本肝臓学会.「NAFLD/NASH診療ガイドライン2020」.文光堂,2020.
  5. 日本腎臓学会.「CKD診療ガイド2024」.東京医学社,2024.
  6. World Health Organization. "Haemoglobin concentrations for the diagnosis of anaemia and assessment of severity." WHO Press, 2011.
  7. 厚生労働省.「標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)」.厚生労働省,2024.

当院では各種クレジットカード、およびPayPayでの決済が可能です。
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