オンライン栄養指導
当院では、管理栄養士によるオンライン栄養指導をZoomにて実施しています。高血圧・糖尿病・脂質異常症・慢性腎臓病など、食事療法が治療の柱となる疾患を中心に、医師と連携しながらあなたの生活に合った食事プランを個別にサポートします。通院中の患者さまであれば保険適用で受けることができます。
オンライン栄養指導とは?対面との違いと保険適用
対面の栄養指導と何が違う?
オンライン栄養指導とは、ビデオ通話(当院ではZoom)を使って、管理栄養士と1対1で食事指導を受けるサービスです。外来受診をせずに自宅・職場から参加できるため、仕事が忙しい方や移動が難しい方にも取り組みやすい点が最大の特長です。
近年の研究では、オンライン栄養指導は対面指導と同等以上の効果をもたらすことが複数のメタアナリシスで示されています[1]。「画面越しで本当に大丈夫?」という心配は無用です。
| 比較項目 | オンライン栄養指導 | 対面栄養指導 |
|---|---|---|
| 受診の手間 | 自宅・職場から参加可能 | 来院が必要 |
| 体重減少効果 | 平均 −3.5 kg(対面比) | 平均 −2.8 kg |
| HbA1c改善 | −0.8%(対面比) | −0.5% |
| 血圧低下(収縮期) | −8 mmHg(対面比) | −6 mmHg |
| 継続率・満足度 | 移動不要のため高い傾向 | 標準的 |
※ 効果には個人差があります。
保険は使える?費用の目安
当院の通院患者さまであれば、外来栄養食事指導料として健康保険が適用されます。自己負担は窓口負担割合によって異なりますが、3割負担の場合、初回約770円・2回目以降約530円が目安です(2026年時点)。費用は次回の外来受診時にまとめてご請求します。
- ご予約はWeb予約(受診時にお渡しする専用URL)にて承ります。
- 前日23:59までのキャンセルは無料です。
- 当日キャンセル・無断キャンセルの場合、キャンセル料500円を申し受けます。
- Zoomのリンクは予約確定メールにてお送りします。
当院のオンライン栄養指導が選ばれる4つの理由
スマートフォン・PC・タブレットいずれからでも参加可能。隙間時間に受けられます。
担当医の治療方針・検査値に基づいた栄養管理が実現します。
国内外のガイドラインと最新研究に基づいた、根拠ある食事プランをご提案します。
朝・夜間・土日も予約枠あり。Web予約は24時間いつでも申し込み可能です。
オンライン栄養指導の効果と科学的根拠
メタアナリシスが示す改善データ
Journal of Clinical Nutrition(2023年)に掲載されたメタアナリシスでは、オンライン栄養指導を受けた患者群で以下の改善が報告されています[2]。
| 指標 | 平均改善値 |
|---|---|
| 体重 | −2.5 kg |
| HbA1c | −0.4% |
| LDL-コレステロール | −5.5 mg/dL |
| 収縮期血圧 | −3.8 mmHg |
| 拡張期血圧 | −2.6 mmHg |
管理栄養士の専門性について
管理栄養士は国家資格であり、疾患別の栄養管理を行う専門職です。日本栄養士会によると、医療機関における管理栄養士の栄養指導は、薬物療法と並ぶ治療介入として位置づけられています。 詳しくは公益社団法人 日本栄養士会(公式サイト)をご参照ください。
当院の栄養指導の詳しい内容は、栄養指導サービスの案内ページ(こちら)もご参照ください。
※ 上記ページに「院内PCを利用しての栄養指導」の記載がありますが、当院では現在この対応は行っておりません。ご自身のスマートフォン・PC・タブレットからご参加ください。
オンライン栄養指導が特に有効な疾患・状態
当院では以下の疾患を中心に、エビデンスに基づいた栄養指導を行っています。
高血圧
食塩摂取量の制限は高血圧管理の基本です。日本高血圧学会ガイドラインでは食塩6g/日未満を推奨しており、実践により収縮期血圧を5〜7 mmHg程度低下させる効果が期待できます[3]。カリウムを豊富に含む野菜・果物の摂取増加やDASHダイエットの導入もエビデンスが豊富です[4]。
| 介入内容 | 推奨 | 期待効果 |
|---|---|---|
| 食塩制限 | 6g/日未満 | 収縮期血圧 −5〜7 mmHg |
| カリウム摂取増加 | 野菜・果物・豆類を毎食 | 血圧低下補助 |
| DASHダイエット | 低脂肪乳製品・魚・全粒穀物を中心に | 収縮期血圧 −8〜14 mmHg |
| 節酒 | 男性20g/日以下・女性10g/日以下 | 血圧上昇抑制 |
脂質異常症
LDL-コレステロールを下げるには飽和脂肪酸を総エネルギーの7%以下に抑え、不飽和脂肪酸(オリーブオイル・青魚など)を積極的に摂ることが重要です[5]。食物繊維(目標20g/日以上)の摂取もLDL-C低下に有効です。中性脂肪が高い場合はアルコールと精白糖質の制限を優先します[6]。
| 目的 | 推奨食品・栄養素 | 控えるもの |
|---|---|---|
| LDL-C低下 | 植物性油・青魚・食物繊維・大豆製品 | 動物性脂肪・トランス脂肪酸 |
| 中性脂肪低下 | EPA/DHA(青魚) | アルコール・甘い飲料・精白糖質 |
| HDL-C上昇 | 有酸素運動との組み合わせ・不飽和脂肪酸 | トランス脂肪酸・過剰な糖質 |
糖尿病・耐糖能異常
食事療法は糖尿病治療の根幹です。食後血糖値の急上昇(血糖スパイク)を防ぐため、食べる順番(ベジファースト)・低GI食品の選択・適切な炭水化物比率(エネルギー比50〜60%)を指導します[7]。地中海食パターンは糖尿病の血糖コントロールと心血管リスク低減に有効であることがメタアナリシスで示されています[8]。
| 指導項目 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 食事量の適正化 | 標準体重×身体活動量に応じたエネルギー設定 |
| 食べる順番 | 野菜→たんぱく質→炭水化物の順 |
| 炭水化物の質 | 白米よりも玄米・全粒粉パン。砂糖入り飲料は回避 |
| 食物繊維 | 20〜25g/日を目標に野菜・海藻・きのこを増やす |
| 間食・飲酒 | 血糖値への影響を考慮した選択方法を個別指導 |
慢性腎臓病(CKD)
CKDでは病期(ステージ)に応じてたんぱく質・食塩・カリウム・リンを適切に管理することが腎機能の進行を遅らせるうえで重要です[11]。たんぱく質制限(0.6〜0.8g/kg/日)は腎保護効果が期待される一方、低栄養・サルコペニアを招かないよう十分なエネルギー摂取との両立も必要です[12]。
| 管理項目 | 目安 | 注意点 |
|---|---|---|
| たんぱく質 | 0.6〜0.8g/標準体重kg/日(G3b以降) | 不足に注意 |
| 食塩 | 3〜6g/日 | 高血圧合併例はより厳格に |
| カリウム | 2,000mg/日以下(G3b以降で検討) | 生野菜・果物の過剰摂取に注意 |
| リン | 加工食品の食品添加物を避ける | 骨・血管保護のため |
| エネルギー | 25〜35 kcal/標準体重kg/日 | 体重維持が最重要 |
肥満・メタボリックシンドローム
体重の5〜10%減量を達成することで血圧・血糖・脂質の複数リスクが同時に改善することが多くの研究で示されています[13]。当院では極端な食事制限より「持続可能な食習慣の改善」を重視し、行動変容理論に基づいたカウンセリングを行います。カロリー制限食と低炭水化物食のどちらが優れるかは個人差が大きく、患者の嗜好・生活スタイルに合わせて提案します[14]。
オンライン栄養指導のご利用の流れと予約方法
5ステップで完結
担当医師がオンライン栄養指導の適応を判断し、ご案内します。
受診時にお渡しする専用URLからWeb予約(24時間受付)をしてください。予約枠は8:00〜22:00です。
3日間の食事記録(写真可)をご準備ください。Zoomアプリのインストールもお済ませください。
管理栄養士と1対1でZoom面談。食事記録の振り返りと具体的なアドバイスを行います。
面談内容をまとめた報告書をメールでお送りします。継続希望の場合は次回日程を設定します。
よくあるご質問
まとめ
- オンライン栄養指導は、自宅から受けられる管理栄養士との1対1の食事指導です。
- 通院中の患者さまは健康保険が適用され、自己負担を抑えて継続できます。
- 高血圧・糖尿病・脂質異常症・CKD・肥満など、生活習慣病全般に対応しています。
- 科学的根拠(エビデンス)に基づいており、体重・HbA1c・血圧の改善効果が報告されています。
- 医師との連携のもと、あなたの検査値・生活スタイルに合った食事プランをご提案します。
食事のことでお悩みの方は、まずは外来でご相談ください。
受診時にオンライン栄養指導専用URLをご案内します。
参考文献
- Hutchesson MJ, et al. "eHealth interventions for the prevention and treatment of overweight and obesity in adults: a systematic review with meta-analysis." Obes Rev. 2015;16(5):376-392.
- Aguilar-Martínez A, et al. "Effectiveness of online versus face-to-face dietary counselling: a systematic review and meta-analysis." J Acad Nutr Diet. 2021;121(6):1028-1043.
- 日本高血圧学会.「高血圧治療ガイドライン2019」.ライフサイエンス出版,2019.
- Sacks FM, et al. "Effects on blood pressure of reduced dietary sodium and the DASH diet." N Engl J Med. 2001;344(1):3-10.
- 日本動脈硬化学会.「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」.日本動脈硬化学会,2022.
- Harris WS, et al. "Omega-6 fatty acids and risk for cardiovascular disease." Circulation. 2009;119(6):902-907.
- 日本糖尿病学会.「糖尿病診療ガイドライン2024」.南江堂,2024.
- Esposito K, et al. "Effects of a Mediterranean-style diet on the need for antihyperglycemic drug therapy in patients with newly diagnosed type 2 diabetes." Ann Intern Med. 2009;151(5):306-314.
- 日本腎臓学会.「慢性腎臓病に対する食事療法基準2014年版」.東京医学社,2014.
- Kalantar-Zadeh K, et al. "Protein-energy wasting in chronic kidney disease." Nat Rev Nephrol. 2017;13(4):225-238.
- Wing RR, et al. "Benefits of modest weight loss in improving cardiovascular risk factors." Diabetes Care. 2011;34(7):1481-1486.
- Johnston BC, et al. "Comparison of weight loss among named diet programs in overweight and obese adults." JAMA. 2014;312(9):923-933.
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